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色の話・光の話

 



今回は色の話・光の話と題して書いてみようと思います。




色や光の事は、自分の目で見て認識していると思いますが、今、自分が見えている「色」が一体どうやって自分自身に届いているか考えた事はあるでしょうか。


ここでは「光の波長の話」や「可視光の話」、また塗料に使われている顔料の話を、出来るだけ分かりやすく書いていきたいと思います。

と言ってはみたものの、自分は作家でもなければ、まして大した文章力もありません。
自分では分かっているつもりでも、この文章を見てくれる人に分かりやすく伝えるというのは非常に難しんじゃないかな、という気がしています。

ですが、塗料の事を通じてなら何とか書けるかも知れない。と自分に言い聞かせて、自分達の専門分野である「塗料の話」と絡めながら書いてみたいと思います。


温かい目でご覧頂けたらと思いますm(__)m




『色』とはなんでしょうか。



自分達が感じている『色』は「光自身の色」と「光を反射した物の色」の二種類に分けれると思います。



「光自身の色」とは、例えばテレビを見ている時画面には様々な「色」が映っていますよね。

これはテレビ自身が様々な波長の光線(色の光線)を発していて、それを自分達は色として認識しているからです。

ちなみに、太陽光の下で「あの車は○○色だ。」なんて僕たちが判断しているのは、太陽光を車が反射して、その光の波長を「色彩」として自分達が認識している為で、これはテレビが直接発している「色の光」とは少し意味合いが違ってきます。

テレビ等の発する光の色の話をするには「光の三原色」の事を説明するのが分かりやすいと思うので、まずはその説明からしていこうと思います。

塗装や塗料の場合、「光の三原色」はあまり関係ないんですが、「色の三原色」と混同してしまうといけないので説明しておこうと思います。



・太陽光の色は?


太陽光の色は、無色透明だと皆さん感じているんではないでしょうか。
これは間違いではないんですが、実は太陽の光には「可視光線」と呼ばれる「色の波長」が含まれています。

しかし直接その光を直接目でとらえる事は困難なので、僕たちは太陽光が透明だと認識しているんじゃないでしょうか。

太陽光は赤外線領域〜可視光線〜紫外線領域の色々な光の波長が混ざり合っています。

例えば自分達が「白」と認識している物(雪や白い塗料等)は、可視光線を余り吸収せずに反射する為、僕たちには「白」に見えているだけで、実際は色々な可視光線が混ざり合っています。

そもそも白色って色々な色の光が混ざり合って出来ている色なんですよ。

夕暮れに太陽が赤くなるのも、虹が七色に見えるのも、太陽光線が様々な波長(色の光)を持っているからこそ起こる事で、太陽光は非常に美しい数多くの顔(色彩)を自分達に見せてくれます。


もちろん自分達は太陽光をそのまま目視している訳ではないので
実際は太陽光が何かの要因により太陽光が変化している姿を見たり、または太陽光が何かに反射した光を色として自分達は見ているんですけどね(^-^)




一方、テレビやRGBディスプレイ等は、人為的に作った光の色の光線をを利用して色彩を映し出しています。
白色を作るには「赤(R)」「緑(G)」「青(B)」の光線を混ぜて白色に見せています。
この「赤」「緑」「青」の光線を組み合わせることにより、太陽光の光線を人為的に再現しているという訳ですね。
つまり、この三色の光の色を重ねると白色になるという訳です。

そしてそれは「光の三原色」という法則により定められていて、テレビやRGB(赤・緑・青)ディスプレイ等に応用されています。



・光の三原色とは?


色の三原色が「黄色」「赤紫」「青緑」の組み合わせなのに対し、光の三原色は「赤(Red)」「緑(Green)」「青(Blue)」の光の組み合わせです。





この「赤(R)」「緑(G)」「青(B)」を基本として、その色同士が重なり合った所が変化していきます。

「赤(R)」「青(B)」が重なった所は「紫(M)」、「緑(G)」「青(B)」が重なった所は「水色(C)」、「赤(R)」「緑(G)」が重なった所は「黄色(Y)」

そして全ての色が重なった中心部分が白になります。


この様に光のエネルギーを重ねていくにつれ、白に近づいていく混色を「加法混色」といいます。


光の三原色は「加法混色」だと考えてもらえれば、塗膜の色彩とテレビが発する色彩との違いが分かりやすいでしょうか。



では逆に色の三原色とは何でしょうか。


色の三原色とは「黄色」「赤紫」「青緑」を指します。
個人的には「赤色」「青色」「黄色」の様な気がしていたので変な感じです。





光の三原色とは反対に、色を混ぜ合わせるにつれて色が暗くなる(エネルギーが減少)する事を指す事が特徴的です。
このように、色を加えると黒に近づいていく混色の事を「減法混色」といいます。


なぜ色を足していくと黒くなっていくのか、そして僕たちが認識している「色」について説明するには、「可視光」の話をしておかないといけないと思います。

でもせっかく「光の話」と題しているので「可視光」の話と、その外側の「赤外線や紫外線」についても触れておこうとおもいます。





自分達が認識している「色」というのは基本的に「太陽光がその物質に吸収・または反射された光」の事を指します。
そもそも太陽光は様々な光の波長を放っています。人間の目に認識出来るのは赤〜紫の光の波長で、この波長の事を「可視光線」といいます。
また、人間の目で認識できない光の波長の事を「紫外線」や「赤外線」といいます。

気付いた方、また知っている方もおられるでしょうか。

「紫外線」とは紫の外の光の波長の事で、「赤外線」とは赤の外の光の波長の事です。
どちらも認識できる「紫色」と「赤色」の波長の色の名前が付けられているんです。



・紫外線とは、赤外線とは

「紫外線」の方が光の波の波長が短く、「赤外線」方が光の波の波長が大きいのが特徴です。

赤外線の話になりますが、「近赤外線」とか「遠赤外線」とかいうのは「赤の波長」に近いか遠いかで名付けられているんですよ。
赤外線は光の波長が熱エネルギーに変わりやすく、「遠赤外線」は「こたつ」や「電気ストーブ」、また調理器具としては「オーブントースター」等に利用されています。

また「近赤外線」は赤色の可視光線に近い波長を持ち、性質も可視光線に近い特性を持つため「見えない光」として「赤外線カメラ」や家電用の「リモコン」等に応用されています。


少し塗料の話を混ぜてみます。

最近流行ってきている「遮熱塗料」という塗料があります。(皆さんご存知でしょうか。)
この塗料は顔料の選定により太陽光を反射・また、中空セラミック、特殊顔料(赤外線反射顔料)を用いることにより、「赤外線」の熱エネルギーを内部に伝えにくくしています。

もう少し詳しく書くと

なるべく白色に近い色を選定する事・明度(後で説明します。)を下げる場合、赤外線に反応しやすい黒顔料の代わりに「赤」「青」「黄」の顔料を使い「減法混色」で明度を落とす事・中空セラミックビースの断熱効果を用いる事・下塗りに特殊顔料(赤外線を効率的に反射する顔料)を用いて、上塗り層を超えた赤外線を反射させる事。

この事により、一般的な遮熱塗料は遮熱力を得ています。
要するに遮熱塗料というのは「対赤外線塗料」だという事ですね。

実際に施工した場合、住人の方が「涼しくなった!」と感じる程の効果は期待出来ないと思います。
夏場にエアコンをかけ続けた場合、エアコンの消費電力が少し下がる位の効果でしょう。
しかし、こういう塗料を開発し、販売している塗料メーカーさんって結構大変ですね。(^-^;)

もっと詳しく書いても良いんですが、ここで書きだすと長く脱線してしまうので、興味のある方は遮熱塗料の話をご覧ください。


赤外線が熱的な作用を及ぼす事が多いのに対し、紫外線は化学的な作用を多く及ぼします。この為紫外線は化学線とも呼ばれます。

この紫外線が塗装にとって大敵で、「紫外線エネルギー」に打ち勝つために各社塗料メーカーは様々な樹脂や添加剤、また耐候性の良い顔料を用いて、塗料を作っています。

また、「キセノンランプ」という物が塗膜の耐候性試験機に用いられる事が多く、この「キセノンランプ」照射に何時間変化なく耐えれるかでその塗料の大よその耐候年数を試算しています。
キセノンランプ500時間=関東地域での垂直部一年相当。といった具合ですね。
ちなみに屋根等の傾斜部は外壁などの垂直部と比べ太陽光による塗膜の劣化が二倍と大きいので、キセノンランプ1000時間=関東地方での傾斜部一年相当。という考え方になります。

ですが、この耐候性試験機はもちろん本当の太陽光ではないし、その他の要因(湿気等)も塗膜に大きな影響を与えると言われています。
なので、実際は「暴露試験」や実際に塗装したお宅の経年結果を見て見ない事にはその塗料が本当に優れているかは判断出来ません。

紫外線にも種類があり、その波長の大きさにより「UV−A」「UV−B」「UV−C」「VUV」と、名称が変わります。
もっと外側の短い波長になると「X線(レントゲン線)」などと呼ばれています。(結構有名ですよね。)


以上を紫外線・赤外線の話として


これからは「可視光」

つまり僕たちが目で感じる事の出来る光の波長の話へと書き進めて行きたいと思います。





自分達が認識出来る光の波長の事を「可視光」といいます。





この可視光は波長の短い方から

紫→青紫→青→緑→黄→橙→赤 となり

光の波長の大きさにより、その波長によって色が変わります。


この光の波が物質にあたり、吸収・反射される事で自分達の目に届き、僕たちは色として認識しています。

白色に見えている物は可視光の大部分を反射して白に。黒色に見えている物は可視光の大部分を吸収して黒に。
暗い部屋では色が分かりづらくなり、真っ暗になると何も見えませんよね。
この何も見えない状態が「黒」だと考えてくれればいいです。

また、「赤」「青」「黄」の色(絵具や塗料)を混ぜると、グレーになります。

・なぜ色を混ぜると黒っぽく(グレー)になるんでしょうか。

分かりやすくする為、少しの間「色=顔料」と書きます。

顔料自体、光を反射・吸収していますが、それぞれの顔料は特定の波長を吸収し、特定の波長を反射しています。
そしてそれぞれの顔料が光を吸収した分、光のエネルギーが減少し、黒に近づいていきます。
この様に色が混ざる程エネルギーが減少する様な混色を「減法混色」といいます。

色(絵具や塗料)を混ぜ合わせていくと黒っぽくなっていくのはこの理由からなんですよ。
こう考えていけば「なぜ白い物は白く見えているのか」、「なぜ黒い物は黒く見えているのか」が理解しやすいんじゃないでしょうか。

どうでしょう。
何回も文章を変えて説明してみたので、こんな稚拙な説明でも少しは理解してもらえたでしょうか(^-^;)





「光の話」については大まかに説明出来たと思うので、今度は塗料の話に絡めながら色彩についての話をしていこうと思います。

とはいっても、色の話をもっと上手に説明するには自分自身もっと勉強が必要で(カラーコーディネーターの資格取ろうかな(^-^;))、文章自体、とても書ききれないほど多くなってしまいます。

ここでは塗料についての事をメインに書いていきたいと思っているので、ここからは実際の塗料の色彩の話を中心に書きすすめていきたいと思います。





塗料には「顔料」といわれる塗膜に色彩を与える為の物質が入っています。
この「顔料」は、特定の光の波長を吸収・反射する事によって僕たちは塗膜に「色彩」を感じる事が出来ます。
また、塗料は一種類だけではなく、様々な有色顔料が組み合わさせにより構成されています。

塗料には色彩を与える「有色顔料」とは別に「体質顔料」「機能性顔料」といわれる顔料の種類があります。
体質顔料については塗料の中の話に書いてありますので、長文の中の「体質顔料について」を探してみて下さい。


その有色顔料を組み合わせる時には「色の三原色」という考え方を参考にしながら、顔料の組み合わせ(色の作り方)を検討します。

塗料を作るにも、塗料を調色するにも「この色と、この色を組み合わせるとこうなる」というのを理論的に理解しておくのが大事だ。という事ですね。


塗料の場合、理論とは違うので基本的には塗料の明度を「白顔料」や「黒顔料」で調整し、彩度を「赤顔料」「青顔料」「黄顔料」などの色彩を持つ顔料で調整しています。
明度というのは簡単に言えば「白っぽいか黒っぽいか」の事で、明度が上がると白に近づき、明度が下がると黒に近づいていきます。
また、彩度というのは色の鮮やかさの事で、彩度が高いと鮮やか(フランス国旗の赤や青の様な原色に近い色)になり、彩度が低いと淡彩色(アイボリー色など)などの色味になります。

明度を「白顔料」や「黒顔料」で調整し、彩度を「赤顔料」「青顔料」「黄顔料」で調整すると書きましたが
しかし、その顔料自体が明度に影響(黒っぽかったり白っぽかったりする)したり、他の色が混ざっていたり(赤顔料でも少し黄色の波長を反射したり)と、現実には赤顔料や青顔料にも様々な種類があます。 さまざまな要因を考えながら塗料を製造しています。

「耐候性」があって、しかも「鮮明な色彩」を出せる顔料を求めるのはなかなかですよね。
僕の持っている塗料の参考書でも顔料別にその顔料の事(耐候性・着色力・吸油量・分散性・製造法etc...)を書いています。
そんな参考書でも理解しきれない僕にとっては、もっと詳しい資料や実績を元に顔料を選定している塗料メーカーさんは尊敬します。
凄いですよね。



日塗工(ニットコウと読みます。)正確には、「日本塗装工業会」が発行している「標準見本帳」という物があります。

各社塗料メーカーでも○○色だとかメーカーでの色を作っていたり、塗料のカタログにもカラーサンプルが用意されていますが、この「日本塗装工業会」が発行している「標準見本帳」が自分達塗装店にとって一番なじみのある色彩を見る見本帳です。

この通称「日塗工」を使って「色彩」の説明をするのが一番自分には説明しやすいので、日塗工について少し説明してみようと思います。


日塗工は、色番号が、色相・明度・彩度で示され、色の表記をしています。

日塗工の標準見本帳には[G19-90A]とかいう具合に、色番号が表記されています。
これは一例ですが、こんな感じで日塗工の標準見本帳に載っている色にはどの色も、色番号の表記がされています。

そしてこの表記は[G]=発行年記号・[19]=色相区分・[90]=明度区分・[A]=彩度区分 と、ワード別に細分化できます。



・発行年記号

発行年記号(G)とは文字通りその標準見本帳が発行された年を指します。
標準見本帳は二年毎に更新され、その時に内容(色)が変更される事があります。
その年式の標準見本帳として区別することで色彩の発注ミスを防ぎます。


・色相区分

色相区分(19)とは色彩の「色味」の事で、赤「R」〜赤黄「YR」〜黄「Y」〜黄緑「GY」と変化していき、この数字によって赤系の色味だとか黄色系の色味だとかいう事を判断します。


・明度区分

明度区分(90)とは色彩の明度(明るさ)の事で、この数値が高いほど明るく、低いほど暗く(黒く)なります。
また、無彩色(有彩色顔料を含まない)場合は「N」として表記されます。(例:N-90


・彩度区分

彩度区分(A)とは色彩の彩度(鮮やかさ)の事で、これはA〜Zで表記され、Zに近づくにつれて色彩が鮮やかになります。
自分達が調色をする場合も、日塗工の番号だと彩度区分を見る事によって、どの程度有彩顔料が入っているのかが分かる目安にもなります。
また、非常に鮮明な色彩(XとかYとか)の場合はそもそも自分達では調色出来ず、材料を注文しても水性塗料では出しにくい色彩があったりと、色々な制約がかかります。
鮮明な原色に近づくと、耐候性が良くない・色の隠ぺい力が落ちる割に、材料もかなり高価になる事も自分達が頭を悩ませる原因ですね。



日本塗装工業会(日塗工)の標準見本帳についてはこれで終わりにして、最後は実際塗料に使用されている顔料について少しだけさわっておくことにします。



・顔料の意義と種別


顔料については塗料の中の話に書いてありますので興味のある方はそちらへもどうぞ。

顔料とは上記のとおり「特定の光の波長を吸収・反射する事によって塗膜に「色彩」を与える物」の事です。
この顔料が特定の光の波長を吸収・反射(赤なら赤の可視光を反射、それ以外の可視光を吸収)することで色彩を与えます。

ちなみに白は「殆どの可視光を反射」していて、一方黒は「殆どの可視光を吸収」しています。


では顔料の意義はなんでしょうか。

顔料が塗料の着色料として用いられる理由は次の通りです。


・塗料を着色するだけでなく、塗膜を不透明にして下地を覆い隠す。

・化学的に安定で色が日光や大気の作用に対して強い。

・塗料を重ねて塗る場合、下の塗膜の色が上の塗膜の油や溶剤に溶けてにじみ出る事が無い。

さらに、顔料の作用は単に色だけの問題には限らず、塗料やその塗膜の性質に物理的あるいは化学的な影響を与える事が出来ます。
例えは、塗料のコンステンシー(塗料の流動特性)に変化を与え、塗膜の機械的な強さや耐久力等は顔料が存在する事、あるいは顔料の種類や含有量によって著しい影響を受ける事があります。

そして、顔料はそれぞれの特性により使い分けられ、自分達塗装店はその「顔料」と言われる(色彩を与える粉)を使った塗料で作業をしているという訳ですね。


塗装屋は「塗料」と「色彩」を扱う仕事です。

顔料は塗料に重要な作用を与える物質なので、何故顔料が入っているのか。
そもそも、その塗膜がその色彩を得ている理由や太陽光の事など、色々と知っておかないといけない事は沢山ありますよね。



僕ももっと色々と勉強(経験)し続けていかないと!!(^-^)



どうでしょうか、こんな文章でも少しは楽しく読めたでしょうか。


ありがとうございました。



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